【読書日記 No.3】 拝啓、本が売れません。
【読書日記 No.3】
拝啓、本が売れません 額賀 澪 著
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この本を手に取った理由は、
近所の有隣堂に平積みされてて、薄くて読みやすそう!というのと、
刺激的なタイトルに惹かれたから。
本が売れなくなって久しいと言われる。
実際、全国出版協会のホームページをのぞいてみると、
販売金額の推移が掲載されている。
それによると、1996年をピークに書籍・月刊誌・週刊誌いずれでも続落している。
そんな、作家さんの窮状をポップな表題にして訴えたのが本書。
自分はいつも「読み手」なので、「作り手」の立場を考えずに読んでいる。
でも、この本を読んで、作家さんの苦悩の一端が垣間見えた気がする。
印象に残った部分;
売れる本の条件
作家さん自身;「読んでほしい読者像」に対して自信を持って書く
→編集者;作家さんとともに推敲
→デザイナーさん;書店でインパクトを残す”強力な”表紙を作り上げる
→書店員さん;ポップや売り場レイアウトの工夫で客に訴求
→編集者;映像化、アニメ化、グッズ化etcされることで収益の多角化&多方面のファン獲得
作家さん、編集者の二人三脚で売れていくみたいな話は、
昔、情熱大陸のスーパー編集者 箕輪さん特集で見たので、なんとなく知っていたけれど
作家、編集者、デザイナー、書店員の”四位一体”で出版不況に立ち向かい、収益化につなげているということを知った。
出版不況の時代に、決して現状に対して手を拱いているわけではない、
書籍づくりに携わる人たちの陰での熱い奮闘を学べる本だと思った。
僕なんかが本を買うことで、
作家さんを応援する!というのは、おこがましいから嫌いな表現だけど
本書を読んだら、本を買いに行きたくなる気分にさせてくれる
そんな一冊。
読書の秋、そうだ本を買いに行こう。